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BESSA-R4Mで久しぶりに散歩 市ヶ谷・牛込に江戸の記憶を求めて [散歩写真]


切絵図・現代図で歩くもち歩き江戸東京散歩 (古地図ライブラリー (別冊))

切絵図・現代図で歩くもち歩き江戸東京散歩 (古地図ライブラリー (別冊))

  • 作者: 竹條 創
  • 出版社/メーカー: 人文社
  • 発売日: 2003/07
  • メディア: 単行本


この本、本屋で見かけてから気になっていて、買ってしまいました。同じ場所(街)の、江戸時代の地図と現在の地図とが比較できるようになっていて、見所も簡単ながら解説付きで載ってます。これまでも散歩のネタ本(?)は何冊か買いましたが、また新たな仲間が増えた感じ。この辺の道や町割(区画)は江戸の頃から変わってないのかぁ、なんてのがわかる仕掛けになってます。また、ここには誰それさんのお屋敷があったんだとか、馬場がこんなところにあったのかなんていう楽しみもありますね。

と言う訳で、この本を片手にちょこっと歩いてみました。歩き回った場所は”峰竜太さんちの近所”と言えばいいでしょうか、市ヶ谷から牛込辺りになります。
なんの変哲もない住宅街を撮った一枚ですが、ここは江戸の頃、先手与力たちの住宅があったところ。与力は二組で各十人(十騎)ずつだったので、二十騎町と呼ばれたそうです。その名前が今でもここの地名になってました。与力さんたち、高台のいい場所に家を構えていたんですねぇ。当時の面影はもちろん全くありませんが、この辺りを歩いているだけで、時代劇の一場面が目に浮かんできましたよ。
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二十騎町をちょっと行くと市谷甲良町。そういえばこの辺りは「X丁目」ってのがなくて、町名が単独で細かく設定されているんですね。その辺りも特別な地域って感じを抱かせます。
ここは「試衛館」跡地なのだそうです。全く知らなかったんですが、「試衛館」ってのはかの新撰組隊長近藤勇の養父が開いた天然理心流の剣術道場だそうです。土方歳三や沖田総司もこの同情の門弟だったそうで、ここが新撰組のメンバー出会いの場だったんですね。今は静かな住宅街ですが、150年前には幕末の志士たちの、気合いのこもった声が街中に響いていたのでしょう。
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このお墓は、浄輪寺にある関孝和の墓。関孝和は和算の天才。今で言う代数学を確立した人だそうです。そう言えば私も学生の頃には数学をかじったことがあったなぁと思い出す。もっと早くこの墓に詣でて拝んでいれば御利益があったかも?!ちょっと、いやかなり遅かったようです。
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牛込の弁天町。昔、ここは根来百人組の住居だったそうです。紀伊根来寺の雑兵だった彼らは秀吉に討伐されたのですが、家康が登用し、鉄砲隊として再編、組織化してここに住まわせたのでした。
今はこんな風に、ちょっとレトロな街並みが続いてました。なんで弁天町という名前になったんでしょうね。根来集との関係があるのでしょうか。謎です。
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宝竜寺坂。坂の下にあった道標によると、昔、坂の上に宝竜寺があったのでこの名前が付いたそうです。また、明治の頃には木々が生い茂って暗い坂道だったので幽霊坂とも呼ばれたそうです。幽霊坂ってあっちこっちにありますよね。百年前にはそこら中に幽霊が出たのかな。
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なんかいい雰囲気だなぁ。懐かしい感じの商店街ですね。坂道になっているのもまた良し。
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関孝和のお墓の横、地蔵さまが一杯だった。モノトーンの地蔵の脇に、目に鮮やかな黄色い花。
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街角にはこんな賑やかな行列も。和洋とりどり、仲良く並んでます。
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カメラ:BESSA-R4M
レンズ:Color Skopar 35mm F2.5 II
フィルム:Lucky Color 200


今の街並みに江戸の頃の姿をすかして見る、そんな雰囲気の散歩でした。なかなか楽しいですねぇ。これならば一度歩いたことのあるところでも、また違って見えてきそうです。
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東京都の歴史散歩〈上〉下町

東京都の歴史散歩〈上〉下町

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 山川出版社
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本



東京都の歴史散歩〈中〉山手

東京都の歴史散歩〈中〉山手

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 山川出版社
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本



江戸の坂―東京・歴史散歩ガイド

江戸の坂―東京・歴史散歩ガイド

  • 作者: 山野 勝
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2006/10
  • メディア: 単行本


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コメント 8

HEIJI

江戸時代の地図と現在の地図が見られるというのは面白いですね。
普通の風景も、昔を想像したりしながら歩くと
とても新鮮に感じられそうです。
by HEIJI (2010-03-16 23:58) 

fuu

。。。ぶんじんさんは 絶対にタモさんと気があうと思います。
ぶらタモリをみた感覚ですもん~w 
東京ってホント、わたしの出身地よりグッと歴史が長い場所なのだって 
いつもおもいます^^
by fuu (2010-03-17 22:38) 

Ranger

歴史を交えながらの散策は、ホントにロマンがありますよねぇ!
by Ranger (2010-03-18 11:17) 

ぶんじん

HEIJIさんへ:
ただの住宅地が、散歩の目的地になっちゃうところが楽しいですよ。

fuuさんへ:
タモリさんほどの趣味人ではないですよ。あそこまで地図好きじゃないし ^^;
日本の街はどこでもそこそこの歴史を持っているのでは?

Rangerさんへ:
Rangerさんにはかないませんが、過去の面影(幻影?)を求めて歩くのは楽しいですね。
by ぶんじん (2010-03-19 22:47) 

カエル

歯医者がこの駅にあって降りたことあります。やっぱり似ますよね、市ヶ谷から神楽坂〜江戸川橋にかけての雰囲気。
by カエル (2010-03-20 00:43) 

TaekoLovesParis

私も、歴史散歩なので、「ぶらタモリ」を思い出しました。
この辺りは、よく知ってる場所で、とっても楽しかったです。家が新宿区で、市谷船河原町の日仏学院に車で通っていたからです。
二十騎町は、父の会社の上司の家があり、母がお歳暮、お中元を届けるのに、
運転手で行ってました。狭い範囲の町なんですよね。道の両側が大きなお屋敷ばかりだったのに、ここの写真でいきなり駐車場が見えて、30年たつから、やはりずいぶん変わったのね、と思いました。
関孝和のお墓は、ここなんですか。私も代数学を専攻したので、偉大な先人の
お名前は存じております。
柳町のあたり、下町っぽい庶民的なお店が並んでいますね。
さて、次回のぶんじんさんは、どこにお散歩でしょうか?
by TaekoLovesParis (2010-03-20 23:27) 

ぶんじん

カエルさんへ:
神楽坂に、でっかい歯のオブジェを看板にした歯医者があるのを思い出しました。
いい雰囲気ですよね、この近所。

TaekoLovesParisさんへ:
なんと代数学専攻でしたか。私は物理がメインで、数学は函数解析をちょっとかじった程度です。
確かにこの辺り、”お屋敷”が一杯だったなぁ。
by ぶんじん (2010-03-21 08:59) 

Satomix

古地図って、昔は沼だったとか海だったなど、住宅新築時にも役立つ情報がありそうですね。
by Satomix (2010-03-21 10:21) 

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