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「東京ワイン会ピープル」 ひたすら、ワインが飲みたくなる映画です。どれも美味しそう [映画の感想]

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★ あらすじ

会社勤めの桜木紫野(松村沙友理)は、同僚で友人の雨宮千秋(大野いと)と共に、上司からワイン会へと誘われる。ワイン会とは、メンバーがお気に入りのワインを持ち寄って開くパーティーだ。
そこで、若き実業家の織田一志(小野塚勇人)と出会う。織田は無類のワイン好き。紫野が独特の表現で飲んだワインの感想を語るのを聞き、その雰囲気に惹かれる。そして、自分が主催する、よりプライベートなワイン会に紫野を誘ったのだ。
同僚の千秋も、歯科医師の富岡(近藤雄介)に一目惚れ。がんばって距離を縮めようとしていた。

ワイン会では様々なワインが饗される。ラグランジュ、DRCエシュゾー、マルゴー、ドン・ペリニヨン・ロゼなどなど。一本で数万円、数十万円もするようなものだ。普通のOLの紫野には縁遠い世界のようだが、実は紫野、ワインとは深い縁があった。
紫野の両親は大のワイン好きだった。子供ながらに両親が語るワインの魅力に惹かれていて、「ワインは人と人とを結びつける力を持っている」という言葉がいつも心にあったのだ。そんな両親の血を継いだのか、紫野もワインに関しては“神の舌”を持っていた。

そんな両親の言葉通りに、紫野は織田との出会いを喜んだのだが、それもつかの間、織田の会社が粉飾決済をしたとの疑いで拘留されてしまったのだ。折角の出会いだったのに、もう会えないのかと残念がる紫野に織田から連絡が来た。「自分は出られないが、自分のワイン会に代わりに出て欲しい」と。ワインが導いた出会いを信じ、紫野はその会に参加する。
織田のワイン会のメンバーは弁護士や女優などのセレブばかりだったが、みんな紫野を温かく迎え入れる。そのワイン会のメンバーとの交流を通じ、紫野はさらにワインの魅力に惹かれていくのだった。
だが、セレブにもそれぞれ悩みや問題はある。ワインを巡る様々な人間模様に紫野も巻き込まれていった。

★ キャスト&スタッフ

  • 出演 :松村沙友理大野いと、織田一志、少路勇介、藤岡沙也香、鯨井康介、水上竜士、須藤理彩、近藤雄介、隆大介、尾崎明日香、高槻実穂、飯野智司、並ばせ屋山本、Matt、Akira、田崎真也、高野豊、浦川哲矢、久保田悠来、石川雅、中村有里
  • 監督 : 和田秀樹
  • 脚本 : 林ミカ
  • 原作 : 樹林伸

★ 感想

以下、ネタバレありの感想です。

乃木坂46の松村沙友理初主演作品と言うことで、観に行っちゃいました。初めてシアタス調布|イオンシネマで観たんですが、きれいで良いですね。座席間の傾斜も充分にあって、何処の席でも見易そう。
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話の筋としては、OLの女の子のシンデレラストーリー。IT系社長とめでたく結ばれる、ハッピーエンド。ついでに、主人公の女友達もハッピーになっちゃいます。話としてはそれだけなんですが、この作品はワインが主人公。人間たちはワインの引き立て役で、ストーリーさえもそれほど重要ではないのかも。
それは、上記写真のプログラム冊子を見ても明らか。アイドルを主演に置きながら表紙はこの落ち着き払ったデザイン。顔写真さえ載っていない。契約上の問題があるのかも知れないが、それにしても潔い。ワインをメインに置いた映画らしいデザインだ。

とは言え、今やアイドルでありながら女優集団にもなっている我らが乃木坂46。その中でも個性派演技で評判の松村沙友理だけあって、安心して観ることが出来ました。とにかく、美味しそうにワインを飲むんですよ。恋の行方が分からずにモヤモヤしている場面でも、ワインを飲めば表情がパッと明るくなる。「そのワイン、私も飲んでみたいなぁ」とちゃんと思わせてくれました。きっと、それが一番のメッセージじゃないかと思うので、その点では百点満点の演技でした(まあ、ファン目線なので、貴腐ワインくらいに甘い採点かも?!)。

原作を全く知らなかったのですが、作者は本当にワインが好きなんでしょうね。ワインを飲む時、香りや味を独特の(?)言葉で表現するのが習わしですが(土の香りがするだの、ベリーの甘みと酸味が、みたいな奴)、主人公の桜木紫野はそれをさらに独自の言葉で表現していくんです。さらにさらに、浮かんだイメージを絵に描いてもいます。つまりは、原作者がこんな風に感じたからこそのこの台詞。これまでとは違った言葉・表現でワインを讃えたかったのでしょう。思い入れが強い!
私はいいと思いましたよ。味そのものを“分析的”に表現するだけではなく、飲んだ時の自分の気持ちも語っているようで、これならば共感もし易い。そして、味の感想なのだから、元より正解がある訳ではなく、十人十色で好きに語ればいい。より気軽にワインを楽しみましょう、と言うことなのだと思います。

残念ながら、紹介されたワインのどれもが手を出せる値段ではないものばかり。それが残念。でも、桜木紫野が自分でワインを買いにいく時、「3,000円でも高いのでもっと手軽なのを」とソムリエに伝え、1,000円程度のワインを買っていくシーンがあります。そして家に帰って美味しそうに飲んでいる。見ている方の懐事情を考慮してくれる、ありがたいシーンでしたよ。

そう言えば最近、ワインをあまり飲んでいないかも。また飲みたくなってしまいました。シャトー系のワインは難しくて分からないので、葡萄の品種で選べる奴がいいな。私のお気に入りはリースリングです。

★ 公開情報




★ 原作本






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「存在のない子供たち」 [映画の感想]

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東洋経済オンライン独占試写会で一足先に観てきました。

★ あらすじ

レバノンに住む少年ゼイン。彼の両親が出生届を出していないため、彼は自分の誕生日すら知らない。身分証明書の類を何も持っていないので、学校に行くこともできない。法律上、彼は“存在しない”子供なのだ。
実は、彼の両親も同じ境遇。つまり、一家揃って“存在しない”人間なのだ。彼らは差別され、満足な職に就くこともできない。そのくせ、子だくさん。兄弟・姉妹たちは日々、路上で物売りをさせられたりと、一日中、両親から強制的に労働を強いられていた。挙げ句に十一歳の妹サハルは、大家(の息子)に強制的に結婚させられてしまうのだった。妹のサハルを可愛がっていたゼインはそれを機に家出をしてしまう。

もちろん、家出をした先に待っていたのはさらに過酷な現実だった。すぐに食べるものに困る始末。仕事を得ようにもすぐに見つかる訳はない。そんな時に出会ったのが、エチオピアから出稼ぎに来ていたラヒルだった。彼女も不法滞在者で、闇ルートで偽の身分証明書を手に入れ、遊園地のレストランなどで働いて暮らしていた。しかも彼女には赤ん坊がいた。当局にそれを知られては、すぐに不法滞在がばれ、強制帰国となってしまう。彼女も社会から疎外され、隠れるように生きていたのだ。
互いに似たような境遇のゼインとラヒル。何も語ることもなく、互いに助け合うようになっていく。ラヒルが働いている間、ゼインは赤ん坊の世話をするようになったのだ。

だが、そんな小さな、穏やかな日々も長くは続かなかったのだ。

★ キャスト&スタッフ

  • 出演 : ZAIN AL PAFEEA, YORDANOS SHIFERAW, BOLUWATIFE TREASURE BANKOLE, KAWTHAR AL HADDAD, FADI KAMEL YOUSSEF, CEDRA IZAM, Nadine Labaki
  • 監督 : Nadine Labaki
  • 脚本 : Nadine Labaki
  • 製作 : Khaled Mouzanar

★ 感想

レバノンが舞台の映画って、ほとんど馴染みがない。出演している俳優さん達も全く名前を聞いたことがない。だが、それもそのはず、ほとんど全ての出演者が“素人”で、しかも役柄と似たような境遇の持ち主なのだそうだ。主人公のゼイン(本名もゼイン)も、シリア内戦の際にレバノンのベイルートに逃れてきた難民で、教育の機会にも恵まれず、十歳から働いていたのだそうだ。今は家族ともに北欧に移住しているそうだが、そこで監督に見いだされたのだとか。両親役や妹役も然り。エチオピアからの不法滞在者(ラヒル)役の女性もそうで、撮影中に不法滞在の罪で勾留されてしまい、監督が保証人になって出てくることが出来たそうです。
彼らの演技は素人とは思えないほど自然。それは、彼らの背負う現実がなせる技で、ある意味、この映画はドキュメンタリーに近いのかも。

主人公のゼインの眼が良い。あんなにも虚ろな目は見たことがない。それでいて自分を産んだ両親を訴え、ラヒルの赤ん坊の面倒を見続ける力強さ、決意、知性を持っている。その演技に圧倒されると言うよりも、あまりに自然なその姿に視線を外すことが出来なかった。その目に魅せられ、引きこまれてしまった感じだ。二時間を越える作品だが、その間、見入ってしまった。
では、その姿に涙したかというと、それはなかった。なんと言うか、むしろ“心が渇いていく”ような、なんとも言えない感情に包まれた。同情とも違う、手助けすることも叶わない無力感。描かれている世界がとてもリアルで、感情移入さえも出来ない感じ。なにせ、こんな貧困や疎外感(自分の出生届もされていないなんて)は全く経験がないのだから。

ゼインはなぜ、あんなにも強いのだろうか。親からの愛情を全く知らずに育ったのに、なぜ妹やラヒルの赤ん坊を守ることまで出来るのだろうか。大勢のイスラム教徒たちが祈りを捧げている横で、ゼインはいつもの虚ろな眼差しでどこかを見ている。辛い日々だけを自分に与える神は、彼には必要ないのだろう。神も仏もないこの世界を、彼はどのように生きていくのだろうか。

観終わったあとにズシリとくる感じだ。観ている時はただただ話に引きずり込まれていて、考える余裕さえなかった。格差、貧困、児童虐待などなど、他人事に非ず。自分のために、そして何より子供たちの未来のために、観ておくべき作品だ。

★ 公開情報




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「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」 [映画の感想]

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★ あらすじ

黒い魔法使いのグリンデルバルドは(人間との混血を嫌う)純血主義を訴えて、魔法使いの世界で過激な活動を繰り広げてアメリカの監獄に送り込まれていた。だが、ヨーロッパに移送される時、まんまと逃げ出してしまう。そして、パリの街で仲間を募っていった。彼は、純血の魔法使いが、混血や人間を支配し、奴隷化する世界を画策していたのだ。

主人公のニュート・スキャマンダーは、魔法動物を愛する、ホグワーツ魔法魔術学校の卒業生。若き日のダンブルドア校長からの評価も高く、信頼される生徒・卒業生だ。
そんなニュートには兄がいて、ヨーロッパの魔法省で闇払い(警察・公安のような組織・役割)として務めていた。ニュート自体も誘われているのだが、自由を好み、魔法動物の探求にしか興味のない彼は兄と今ひとつ上手くいっていない。グリンデルバルドの追跡を依頼されても、「どちらの側(魔法使い純血派と、融和派)にもつく気がない」として断ってしまったのだ。

だが、そんな間にもグリンデルバルドは着々と勢力を伸ばしていき、さらにはパリに残る魔法使いの純血を貫く家系の末裔を探し出すべく暗躍していた。そして、ニュートの周りの人々も否応なしにこの争いに巻き込まれていってしまうのだ。そしてニュート自体にも影響が。

そんな時、ダンブルドアからニュートに対してある“依頼”が為されたのだ。。。

★ キャスト&スタッフ

  • 出演 :Johnny Depp, Jude Law, Eddie Redmayne, Zoë Kravitz, Dan Fogler, Katherine Waterston, Alison Sudol
  • 監督 : David Yates
  • 脚本 : J.K. Rowling
  • 音楽 : James Newton Howard

★ 感想

ハリー・ポッターのオリジナルシリーズの世界・時代を遡ること数十年。“人間世界”でいうと両大戦間の時代のようだ。世紀末の繁栄の雰囲気を残すパリや、遅れて文化的爛熟状態を迎える他のヨーロッパの国々。そんな世界を舞台に、いや、その舞台裏で繰り広げられるもう一つの世界大戦の予感。魔法使いの世界もなかなか騒々しいようだ。

魔法動物の探求者が主人公なので、一作目の「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」は不思議生物が一杯の楽しい作品だった。でも、二作目になって早くも(?)ハリー・ポッターのダークな雰囲気に飲み込まれた感じ。全体的に画が暗めなのがいかにも、と言える。
魔法動物自体も、その価値を低く見られた存在として描かれているし、さらには今回の作品で“人種差別”がそれに加わり、生物多様性だの、差別だのが魔法の世界を借りて語られている構図だ。どこぞの大学では、法律を学ぶのにハリー・ポッターの世界を題材にしているそうだが、確かに分かり易い構図は“モデルケース”として良さそう。まさに大人も子供も楽しめる作品だ。

ジョニー・デップも渋いし、ジュード・ロウはカッコいいし、見どころ一杯。さらには今回は題名通り、「黒い魔法使い」が登場する回。いいところで終わってしまっているので、シリーズのファンとしてはもう次回作が待ちきれない状態。面白かった。

★ 公開情報


★ 原作本


Omni7
honto




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