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「孤高のメス」を試写会で観てきました [映画の感想]

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堤真一、夏川結衣らが出演している「孤高のメス」を試写会で観てきました。珍しく奥さんも見に行きたいというので一緒に。試写会はちょっと年齢層高めのおばさま方で一杯。堤真一人気なのでしょうか。まあ、私の奥さんもその一人だった訳ですが。

以下、ちょっとネタバレありです。

派手さはないけど、なかなかいい映画でしたよ。信念を貫くだの、高潔だの、人を思いやるだの、当たり前のようでいて最近ではドラマや映画でも見かけない話がとてもストレートに描かれていて、こうあらねばいけないなぁと思わせてくれました。といっても押しつけがましいところはなく、涙あり笑いありのエンターテインメント作品としてもきっちりしていて、二時間しっかりと楽しませてくれる作品でした。

主人公は堤真一演じる米国帰りの外科医当麻先生。肝移植の技術も身につけた彼だが、ある想いがあって地方の公立病院の外科部長を引き受ける。その病院は私立大学の医学部から派遣されてくる医師達で成り立っていたのだが、技術は今ひとつの上に、手抜きやミスを隠蔽までしていた。夏川結衣演じる看護師中村良子は、そんな医師達に飽き飽きしながらも、夫に先立たれて一人息子を養うために何とか仕事を続けていたのだ。が、当麻先生の見事なオペに立ち会い、医療のすばらしさや人を助けることの使命感とそれをなしえた時の達成感を久しぶりに感じることができたのだ。
当麻先生の影響で病院全体も変わっていく。だが、大学閥の派遣医師達との溝はその分深まっていった。そんな中、病院をバックアップしていた市長(江本明)が重度の肝硬変で運ばれてくる。市長を助けるには肝移植しかない。だが、それができる米国に連れて行くには市長の様態では無理だったのだ。諦めかけた時、交通事故で脳死した息子を持つ母親から臓器提供の申し出がある。時代はやっと平成になった時。この時にはまだ脳死は法律で認められておらず、脳死者からの臓器移植は「殺人罪」に問われる恐れもあったのだ。ここぞとばかりに大学閥の医師達からの妨害も入る。だが、当麻医師は患者を救うにはこの方法しかないと決意するのだ。

臓器移植に関してもそうですが、プロローグ・エピローグを見ればわかるように、受け継がれる命・つながっている人の思い、といったものがテーマになっています。そんないくつかの「つながり」が重なるように語られていくストーリーは重みと深みを感じさせてくれました。
堤真一ももちろんですが、夏川結衣の演技がよかったですね。当麻医師に対する、愛情を秘めた尊敬の念みたいなものがとてもよく感じられました。働く女性の強さと美しさってのはこういう感じなのだろうというものも見せてくれたし。

ということで、おすすめの映画です。



孤高のメス―外科医当麻鉄彦〈第1巻〉 (幻冬舎文庫)

孤高のメス―外科医当麻鉄彦〈第1巻〉 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 大鐘 稔彦
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2007/02
  • メディア: 文庫



孤高のメス

孤高のメス

  • アーティスト: 安川午朗(音楽),都はるみ
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2010/06/23
  • メディア: CD



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コメント 4

kimiko

ぶんじんさん 試写会でご覧になる機会が多いみたいですね。^^

ちょっと重そうなテーマのようですが、観てみようかな。。
by kimiko (2010-04-29 19:40) 

ぶんじん

kimikoさんへ:
プレゼントに応募しまくってます・・・。
テーマはそうなのですが、ちゃんと観て楽しめる作品になっているところがいいですよ。見終わった後に温かな気持ちになれますから。
by ぶんじん (2010-05-01 20:28) 

jun

堤真一さん、、、私も好きです。 ^^
by jun (2010-05-10 16:37) 

ぶんじん

junさんへ:
渋いのにコメディもできちゃうところがかっこいいですよねぇ。私も憧れてしまいます。
by ぶんじん (2010-05-14 00:05) 

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