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「アルケミスト 夢を旅した少年」 [読書 : 読んだ本の紹介]

ベルナール・ウェルベルの「蟻」を読んだ時以来です、これはおもしろいぞ!と最初の数ページで思ったのは。そして、この人の作品は全部読んでみたい、とも思ったのでした。いやぁ、おもしろい作品を書く作家が世の中には一杯いるんですねぇ。
コエーリョの作品、これまでも本屋で目にはしていたけど、読んだのは今回が初めて。角川文庫夏の100冊で「二冊買うとブックカバーがもらえる」とのことで、この作品を何となく買ったのだ(ちなみにもう一冊は「知っておきたい日本の神様」)。そんな偶然で出会ったけど、一気に気に入ってしまい、すぐに読み切ってしまった。

スペインのアンダルシアに一人の羊飼いの少年がいた。彼は旅をしたいと思い、神学校を出たにもかかわらず、羊飼いになったのだ。そんな彼は同じ夢を何度も見た。エジプトのピラミッドに行くと宝物が見つかると。彼はそれを信じ、羊を売り払い、羊飼いの仕事を捨ててさらなる旅に出たのだ。そんな少年の旅は「前兆」に導かれ、謎の王様が啓示を与え、そして錬金術師が秘術を示し、波瀾万丈なのだ。騙されて有り金すべてを盗まれたり、砂漠の中で部族間の戦争に巻き込まれたり、旅は苦難に満ちている。でも、少年は自分の見た夢を信じ、旅の中から多くのことを学び、そして前へ進もうとする。そしてついに・・・。

サブタイトルの通り、少年は自分の夢を信じ、それに向かって旅を続けたのだ。大人になったら忘れてしまう、でも誰もが持っていたはずの子供の頃の夢。それを忘れてはならない、というメッセージは強く響いてくる。でも、よくあるテーマなのに話はとても新鮮に感じられる。テンポのいい話の運びがそう感じさせるのだろうか。うまい。

ということで、かなりのおすすめ作品です。



アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

  • 作者: パウロ コエーリョ
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1997/02
  • メディア: 文庫



蟻―ウェルベル・コレクション〈1〉 (角川文庫)

蟻―ウェルベル・コレクション〈1〉 (角川文庫)

  • 作者: ベルナール ウェルベル
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2003/06
  • メディア: 文庫






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コメント 2

リカ

RPGっぽい作品って、のめり込んで読み入ってしまいますよね。
自分もその風景に参加してる気になってしまう。
私はホンモノの旅も好きだけど、本の中の旅の方が好きかもしれません。実際にはありえないことやものにたくさん出会えるから^^
これってひきこもりですかね?(笑)
by リカ (2008-08-16 11:36) 

ぶんじん

リカさんへ:
本の中でしかできない旅も一杯ありますからね。砂漠を横断なんてのは本の中でなら楽しめますが、実際には・・・。
でも、いつかは行ってみたいな。
by ぶんじん (2008-08-17 09:37) 

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