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「巨匠たちのクレパス画展」 で、クレパスの表現力の高さに感心。 [美術 : 美術展、写真展紹介]

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★ 展示内容

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開催中の「巨匠たちのクレパス画展」を観てきました。
「巨匠たちのクレパス画展 ー日本近代から現代までー」@東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館 [PR]」の記事で紹介したやつです。
百名以上の画家たちの、およそ百五十点からなる企画展です。
展示は”ほぼ”年代順になっているようですが、今回の出展作品の特徴として、制作年が不明の作品が多数。画家たちも実験的にクレパスを使って描いたためか、”表に出す”つもりがなかったのかもしれません。逆に言えば、画家たちのプライベート感を感じられる作品が一杯ということかもしれません。

油絵具の”代用”的な使い方をしてみた作品もあれば、鮮やかな色合いを生かした華やかな作品もあり、あえてモノクロームな世界にしてみたりと、画家たちも新しい道具に興味をひかれ、その魅力を引き出そうとしている。

そんな中で、岡本太郎の作品は道具に関係なく、爆発していた。鮮やかな原色が飛び交っている感じだ。「鳥と太陽」はそんな雰囲気の作品。

伊藤悌三は、教育現場にクレパス画の普及も図ろうと尽力したそうだ。サクラクレパスの社員とともに、学校の美術の先生向けにクレパス画を指導したりして、その魅力を伝えた。もちろん、自らもクレパス画を描いている。「婦人像」などは、見本のような作品かも。

一方、巨匠の中の巨匠といえる小磯良平のクレパス画は、なぜか”色落ち”したような不思議な風合い。他の画家の作品を見る限り、経年劣化はそんなになさそうなパステル画だが、どうしたのだろうか。油絵に執着しすぎて、パステルの使い方を誤ったか。ちと不思議。

山下清の素朴な画風にはパステル画はぴったりだ。花火の風景を描いた作品はとても懐かしい気持ちにさせてくれる。

★ 感想

クレパスというと、子供のころに図画・工作の時間に絵をこれで描いた想い出が。それ、誰もが持っているんじゃないですかね。でも、それゆえに「子供のためのお絵かき道具」というイメージが強くて、プロが使うとどうなるのか想像ができませんでした。だいたい、あんな太い軸では繊細な絵は描けないだろうと。。。でも、全く違いましたよ。さすがはプロの画家。巨匠たちは「攻防は筆を選ばす」じゃないけど、どんな道具でも自分のものにしちゃうんですね。
油絵と見間違えるほどの”濃厚”なタッチの作品もあれば、鮮やかな色合いを強調したポスターのような作品もあり、かと思えば墨絵か淡色の版画じゃないけど、ノワールな雰囲気のもあり。いろんな世界が広がってました。

あのクレパス。あのまま手に持って描くだけではなく、ヘラや竹串で伸ばしたり、ひっかいたり、さらにはマスキングテープを使ってみたりと、いろんな技があるのにビックリ。子供と同じように描いていたのは岡本太郎と山下清くらいなのかな?!
ミュージアムショップに、サクラクレパス謹製のクレパス用画材道具(サクラクレパス クレパス マスターツールキットN ESP-NMT)をみると、なるほどこんなのを使って描くのかと感心、感心。
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おなじみの画家がいっぱいなのに、見たことない作品ばかり。面白かった、この美術展。

★ 美術展情報

「巨匠たちのクレパス画」展は下記の通り、開催中。

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